神鉄谷上旧線廃線跡レポ(後編)
谷上駅は神戸電鉄(以下神鉄)と北神急行が乗り入れる一大ターミナルであり六甲山の北側から三宮へ鉄路で直接行くには最も近いところにある。
谷上駅自体は神鉄の前身神戸有馬電気鉄道の手により1928年湊川~有馬温泉間の開通と同時に設置されている。
そんな谷上駅に大きな変化が訪れたのが1988年の北神急行開通である。北神急行の開通に伴って神鉄も駅の移設と高架化を行うこととした。その際に線形変化があり旧線が生まれたのである。
今回の旧線を青線で示してある。なお全長は約1.1km程度である。取材は2015年5月8日に行った。今回は旧谷上駅より東側となる。
前回の最後の写真である。旧線はここから少しの間志染川沿い、この写真でいうところのフェンス辺りを走っていたようである。
反対側を振り返る。写真左側のファミリーマートの駐車場から川沿いを走っていたようであるがこの先は区画整理のせいで判然としない。
区画整理の途中から撮影。区画整理とはそういうものであるが面影は全くないし本当にここを走っていたかも疑わしい。
再び志染川を渡る。渡った先で道路が線路に近付くがこれが旧線だという。
新旧分岐点を望む。神鉄らしい急勾配である。
谷上駅側を望む。いかに勾配が急かお分かりいただけるだろうか?
今日も神鉄の電車は日夜急勾配を乗り越え人々を神戸へ、有馬へ、三田へ、粟生へと運ぶのであった。