エルガが行く

失われた鉄路を行く人のブログ。関西中心に廃線跡と貨物船の世界をご紹介します。

廃駅レポ(5)地下鉄御堂筋線梅田仮停留場跡

地下鉄御堂筋線に幻の駅がある、これを知ったのは今から12年ほど前にテレビ大阪で放送された特番だった。
「梅田駅からなかもず方面行きの先頭車に乗って左側を見て25秒ほどすると駅名標跡が見える」という。
結論から言うとこれは事実である。写真には撮っていないが実際に見える。確か千里中央方面行きでもなかもず方面行きより条件は悪いが見えたはずである。ぜひご覧あれ。
ではその正体はというと梅田仮停留場である。
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この写真の中にも廃線跡があるのだが
そもそも現在の現在の梅田駅自体の供用が開始されたのは地下鉄御堂筋線…当時の高速電気軌道1号線の梅田~心斎橋間が開通した1933年5月20日ではない。
この時まだ現在の梅田本駅の完成が遅れており今回紹介する梅田仮停留場を使った供用となった。
この梅田本駅の建設が遅れていた理由は谷町線を乗り入れさせる計画があった為であるが今回はあくまで仮停留場に絞る。
谷町線(2号線)の建設が中止されたりと紆余曲折がありながら現在の梅田本駅が開業したのは1935年10月6日。この日梅田仮停留場は役割を終えて廃止されたのである。
当時の梅田仮停留場は現在の新阪急ビルの目の前辺りにあった。
イメージ 2梅田側を望む。この辺りに梅田仮停留場はあったという。現在の駅名標跡の位置などから考えてもこの辺りで間違いないだろう。
イメージ 3淀屋橋側を望む。この辺りではちょうど御堂筋線谷町線が並走しておりこの辺りが御堂筋線、対向車線側が谷町線である。
イメージ 4地下から見るとちょうどこの奥辺りにあったと思われる。目の前に階段があるがこれは位置的に御堂筋線を避けるための階段であろう。
地下鉄梅田駅といえば幻「だった」ホームもあるのだがそれはまた別の機会に。